リハビリに必要な情報を集めることより、他にやるべき事がある
- ユーザー
- たなごころ
- 日付
- 15年2月28日 10時00分
- 元記事URL(外部サイト)
- http://kaigosupport.org/blog/?p=187
[本文引用]
鍼灸術やリハビリマッサージはとにかく奥が深い、というか分からない事が多すぎて、極めようとすると物凄い知識と経験値が必要になります。
ただ、多くの治療を重ねた所で、東洋医学の全てを知ることはできません。もしかしたら、ほんの一部を感じているだけなのかもしれません。
また、仮に臨床データに信憑性があったとしても、効果があると思われる技術が分かったということだけに過ぎません。
どんな患者さんを診る場合でも、基本的な東洋医学の考え方は変わりませんが、それぞれの症状にだけ有効な治療法も少なくありません。
訪問リハビリマッサージの将来ことを考えつつも、今目の前の患者さんに効果的な治療法を探ることが基本になりますが、時間をかけて得たものが正しいのかどうかわかりません。
やればやるほど分からなくなる東洋医学
鍼灸マッサージを3年ぐらい続けていれば、どんな人でもそれなりの知識と手はついてきます。ある程度治療できるようになると、鍼灸マッサージは意外と簡単と感じるかもしれません。私は3年目くらいで、「治療は結構イケる」と思いました。
しかし、5年、10年と続けていく事で、頭の中に色々な経験が蓄積されていき、鍼灸マッサージは複雑であることが分かってきます。効果のあるポイントだと思っていた方法が、全ての患者さんにおいて効果があるとは限らない事が分かってきます。
特効穴と呼ばれるツボが信頼できなくなり、何が効果があるのか分からなくなってきます。経験が大切だと言われますが、経験を積めば積むほど混乱するということも忘れてはいけません。
学べば学ぶほどに治療を試したくなり、いつしか治療技術を試すなんて状態にならないようにしなければいけないと考えています。
今まで得た経験と治療法を、どのようにすれば再現性の高い技術にしていくかが重要で、どれだけの経験をしてきたかは重要ではありません。
ある程度、鍼灸マッサージ術が分かってきたら、そこからは治療法の取捨選択をする力が必要になってきます。あん摩マッサージ師・鍼灸師は人それぞれ施術スタイルは違いますが。自分の今のスキルに即した、効果を出せる技術を提供していくのが良いのでしょう。
「患者さんと向き合う」というのが、最優先事項
私のその一人ですが、鍼灸師やあん摩マッサージ師もネット上でリハビリやマッサージ、鍼灸術の情報を配信するようになってきました。
家族でリハビリに取り組んでいる人も情報を出すようになっていますが、圧倒的にリハビリマッサージを提供している立場の人が多いと感じています。
私はそこまで多くの情報やデータを保有してはいませんが、情報を出そうと思えばいくらでも記事が書けます。
リハビリマッサージや機能訓練に携わっている人の情報に信憑性があることは間違いないのですが、だからと言って全て信用できるとは限りませんし、家庭で家族が同じ事をする必要もありません。
リハビリに必要な情報を集めることより重要なことはたくさんあります。本を読んだり、話を聞いたりするのも良いですが、私も「患者さんと向き合う」というのが、最優先事項だと思っています。
リハビリで成果が上がらないという相談を頂きますが、「他にやるべき事がある」と感じる事も少なくありません。日常生活の中で身体の機能ばかりに目がいってしまうと、重要な事を見逃してしまいます。
個人的には、日常生活での動作をあまり気にしないで済むようなリハビリ方法をしています。明らかに精神的なストレスから解放される事を感じています。
立場や環境、身体の状態によっては、身体機能を追いかけざるえない状況もあると思いますが、生活の質を良くしていきたいのであれば、前向きな気持ちになるリハビリを確保しなければいけません。
医師やご家族、介護関係者また同業者など立場によって、この考え方には賛否両論あると思いますが、こんな考え方をしている鍼灸師、あん摩マッサージ師もいるということは紛れもない事実です。
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